熱処理方法

NIS・NES

課題

衝風冷却:冷却速度不足による靭性低下
直油冷却:靭性向上は認められるが、変寸・変形、焼割れリスク大

対策として

高温域をソフト冷却、低温域を急冷することにより、変寸・変形を抑え、かつ高靭性が得られる熱処理を開発

NIS法とは

真空炉(セミ真空炉)で加熱し、各種冷却方法を利用した急冷焼入れ方法

NES法とは

真空炉で加熱し、加圧窒素ガスを使用した急冷焼入れ方法

NIS・NESの特長

組織写真(鋼種:DAC10、素材寸法:160×400×500[mm]、測定箇所:実体の内部)

上部ベイナイト、粒界炭化物析出を抑えた熱処理組織の一例です。

シャルピー値(鋼種:DAC10、素材寸法:160×400×500[mm])

靭性値は衝風に比べ、改善されています。

変形率

熱処理変形も直油冷と比較し低減されています。